トラニーチェイサーと呼ばれる人種がいます。
「トランス好き」「ニューハーフ好き」の男性のことで、狭義のゲイではないものの、ネイティヴの女性ではなくMtFを特別に志向する人たちです。しばしば、ポストオペよりプレオペを好みます。
彼らについては考えるところが大きく、近く独立してエントリを立てるつもりですが、先日のワークショップ以来FtMについて興味津々なわたしとしては、ちょっと気になることがあります。
果たしてFtMの世界にもトラニーチェイサーというのは存在するのでしょうか。
ニューハーフならぬミスダンディやらオナベというものが職業として成り立っている以上、特別に興味を持つ人がいることは間違いないでしょう。しかしショービジネスという枠組みを超えて本当にFtMに絞ってラブを賭けてしまう人、おそらくはネイティヴ女性というものが、実在するものなのでしょうか。
これはレズビアン業界とも連続する問題系に見えますが、想像としては、ネイティヴ男性に近付き難さや恐れを抱いていて、その結果FtMに志向を向けてくる女性というのが十分あり得るように思います(これはMtFを対象とするトラニーチェイサーにも言えることです)。というより、FtMならぬMtFのわたしは、男の子生活時代、割とそういう女性の恋愛ターゲットにされがちでした(笑)。
トラニーチェイサーとMtFの関係同様、この「惚れられ」にもなかなか複雑で「困った」人間模様が思い浮かびますが、実態については純粋に情報がありません。ただ、「受け入れがたい身体を受け入れている人を受け入れる」という、解きがたくほつれたトランスの恋愛構造と、内在する矛盾の解消について考えた時、トラニーチェイサーの思考様式というのは間違いなく一つのヒントになりますから、今後考えていく価値がありそうです(「トランスの含む二律背反と恋愛」参照)。
これをご覧のFtMの方、もしよろしかったらその辺りの事情をこそっと教えて頂けませんか。コメントをオープンしておきます(笑)。