トランスジェンダーサイトは寒すぎる

 基本的に、限られたサイト以外でトランス関係のところは見に行かないのですが、久しぶりにぐるぐるしてみました。そこでつくづく感じることは、トランス系のサイトはどこも寒すぎるということです。
 FtMはまだマシな気がしますが、MtFは終わりすぎています。GID系および”生き方としてのトランスジェンダー”系は色気がなく、女装系はエログロ。どちらにも共通して言えるのは、ネットが普及しきったこのご時世になって、信じがたいほどにデザインセンスが欠落していることです。
 もちろん、中には秀逸なサイトもあります。しかし他の諸文化と比べて、どうしてこうトランス関係はセンスがないのでしょう。レズビアン/ゲイ関係とは比較になりません。「トランス理系説」というのがありますが、悪い意味で頭が固すぎるのではないでしょうか(理系の方を誹謗しているのではありません)。
 ただ思うことは、MtFについては「おちゃらけて色物扱いは困る」と「でもかわいくなりたい! モテたい!」という葛藤があるように思います。わたし自身の中でも両者が激しく相克しています。性的なことに関心がないわけではないのに、あらわにして風俗扱いや性的な女装と勘違いされては困る、という逡巡です。
 MtFはとかく「おもしろいもの」「エッチなもの」として見られてきた伝統がありますから、先入観を回避しようとするとどうしても堅苦しく色気がなくなります。ガチガチに作った枠の中に収まっておかないと、色物・風俗まで真っ逆さま、ということです。実際、ウェブサイトに見る「頭の固いGID系/エログロ女装・ニューハーフ系」という二極化には、これが反映されています。
 しかしよく考えてみると、この葛藤というのはMtFだけでなく女性一般に通底しているものです。「対象として評価されたい」「しかし対象になりきってしまったら主体としての自分はどうなるのか」という揺れ動きです。ただMtFがネイティヴ女性と違うのは、葛藤の表現があまりにも荒削り・極端で、場合によっては品性に欠ける、ということです。要するに「頭の悪い女」ということでしょうか。
 この相克は、「トランスであること」を見据えたいという思いと「トランスだから」という認識を避けたい、という矛盾とも並行的です。
 葛藤があるのは容易には解きがたい二律背反があるからであり、一朝一夕に解決するものではありません。ただ解けないなりに、この矛盾を生きる生き様の表現を、少しでも洗練させていきたいものです。
 こんなことは、ネイティヴであれば当たり前だと思うのですが……。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする