-1 手術前日

SRS第一段階前日 本テクストのカテゴリ「SRS記録」 については、「SRS記録について」を御一読ください。 昨日は移動の疲れや時差があってか9時くらいに一度眠ってしまい、深夜になって逆に目が冴えてしまいました。
 それでもなんとか就寝、起床。
 やることもないので、荷物を整理して昨日着ていたものをバルコニーで洗濯して干す。
 8時くらいに昨日注文しておいた朝食がやってくる。「コンチネンタル」。パンはハッキリ言ってあまりおいしくなく、少ししけった感じでモチっとしています。でも個人的にこういう噛みごたえのあるもの全般が好きなので、まったく不満なし。ジュースはちょっと変わった味。
 飲み物は、昨晩の夕食は「アイスティー」と言ったらホットティーになり、今朝はコーヒーをお願いしていたらホットティーでした。ってホットティーしかないんかいっ。
 実に失礼なことに、タイについてもタイ語についても、あまりと言えばあまりに無知なままやって来てしまいました。
 それというのも「SRS」という目的が特異で、これにすっかり心を奪われていたからですが、やって来てみると当然ながら外国、気になることがいっぱいあって、何の準備もしてこなかったことが悔やまれます。挨拶の言葉すら出発前日に買った本で知った始末です。
 今朝は「ありがとう」を覚えました(笑)。「コップンカァ」。ベッドメイクの方にそう言ったら「Japanese? アリガトウ?」というやり取りに。めっちゃ観光っぽい! 楽しいです。
 ちなみにわたしが持参したタイ語本は「旅の指さし会話帳」。タイに行く日本人旅行者のほとんどが持っている、とも言われる非常にメジャーな本ですが、イラストもとってもかわいくてお勧めです。
 病院のすぐそばに大きなショッピングセンターがあるので、日用品を買ってTCを崩そうと出かける。
 ところがなぜかCityBankのTCを受け取ってもらえず、さんざんたらい回しにされた挙げ句諦めて退散。
 帰ってくるとコーディネータのYさんを待たせていたことが判明。「一度入院したら外出は許可証をもらってからにして下さいね」。すいませんすいませんすいません!
 わたわたしたままDr.Sの診察を受ける。イメージしていたより細くて若い先生。「すごく精力的な方」と聞いていたのでガッチリしたタイプを想像していたら、頭も身体もsmartな先生でした。
 あまりに恥ずかしいので詳細を一部伏せますが(笑)、膣内部に使う陰嚢皮膚は十分なものの、外部に使う皮膚がやや少ない、とのこと。そのため二回目の手術(陰嚢皮膚移植手術)の日程を一日か二日後にした方が良いだろう、との判断。
 Dr.SもYさんも、めちゃくちゃ忙しそうなのにとても親切。特にYさんは、やっと日本語が話せた安心感から必要以上にぺらぺら喋って引き止めようとしてしまうわたしに、辛抱強く付き合って下さいました。
 相変わらずダイヤルアップがうまくできず、Yさんに尋ねるもダメ。物理的なconnectionは確立しているものの、authenticationで跳ねられているっぽい。プロバイダの指示通りconfigureしているのに、納得いかない。でもまぁ三週間くらいwebから切断されてみるのもいいかな、と思う。
 動けるうちに、手を伸ばせば全部用が足せるようベッドまわりをセッティング。昼食はおかゆ。SRS前日はあっさりした食事にして、深夜以降は水も含めて一切飲食禁止になる。でも「病院からのプレゼント」と看護師さんがくれたクッキーを食後に食べてしまう。この時間ならオペ上は問題ないだろうけれど、むしろ太る方がヤバい・・・。
 当分シャワーを浴びれなさそうなので、最後にもう一度お風呂に入る。さっきショッピングセンターでリンスを買えなかったのがくやしい。病室にはシャンプーしかなく、これがものすごいゴワゴワするので、同じ病院に入られる方は、持参するか事前に購入しておいた方がいいですよ(笑)。
 午後四時くらいに、看護師さんが下剤とペットボトルの水を持って来てくれる。この薬、Yさんから「マズいですよ」と聞かされ「大丈夫、マズいもの我慢するのには自信あります」と答えていたのですが、なかなか尋常ではありませんでした。世の中、同じ下剤でももう少しマシなものがあると思うのですけれどねぇ・・・。
 ちなみにこの時薬を持って来てくれた看護師さんは超〜美人でスタイルも良くてお気に入り♪ ってエロオヤジというかエロトランスですいません・・・。
 夕方七時くらい。
 突然ドアがノックされ、一人の女性の患者さんが入ってきました。
 一瞬何かわからないでいると、「日本人?」。発音が日本人ではありませんが、ぱっと見の印象は日本人女性。
 話してみて台湾のMtFと判明。日本で夜のお仕事をされていたので日本語がわかるとのこと。とても上手! ドアの名札を見て日本人ではないかと訪ねてくれた様子。
 彼女は二回目の手術(陰嚢皮膚移植手術)の直後らしく、導尿カテーテルのパックをぶら下げた痛々しい姿。「二回目、痛い痛い、冗談ジャナイ」「ユー、明日の手術、全然大丈夫。二回目痛い」。ええ〜!? そうなんですか・・・。
 彼女は台湾で豊胸手術もしたらしいのですが「オッパイ、大丈夫。マンコ、痛い」とのこと。一般的には、豊胸手術こそ想像を絶する痛みで知られているのですが・・・。
 「痛い痛い」と言いながらも、自分の部屋まで案内してくれるし、パワフルかつ親切。日本語も英語もできるし、きっと日本で水商売をしたのも身体のためなんだろうし、本当に頭が下がる。エライなぁ。
 彼女はわたしのことを「きれい」と言ってくれたけれど、彼女こそすごくナチュラルで美人。あんなボロボロの状態でも可愛いんだから、ちゃんとお化粧したらどうなるんだろう!?
 というか、せっかく美人なんだから「マンコ」って言うのやめた方がいいよ・・・あと「手術したら見せて」って言われたけれど、それって見せっこするものなんですか・・・。
 「キレイ」についてちょっとメモ。
 ここに来てから「キレイ」とよく言われる。といってもショボい自慢をしたいわけではなく(笑)、実際言っている方も社交辞令の可能性大じゃないかと思う。
 言いたいことは、一つは「キレイ」といった指摘は、やはりわたしがトランスであってネイティウ゛の女ではないから出て来るのだろうな、ということ。これについて卑屈な気持ちもあるのですが、一方で素朴に嬉しくもなりますね(笑)。というかね、ハッキリ言ってこの立場は気楽なんですよ。大変なことも色々ありますが、常に「第三者」というか、「あの人はあの人だから」的に甘やかさしてもらえてしまうところがありますからね。この辺りは「完全潜伏」「カムして生活」両方体験してみて、依然として悩み多いところです。
 もう一つは、普段の生活で容姿に言及することがまったくないな、という点。
 普通の会社生活で容姿をどうこう言う場面が頻繁にあったら問題ですが、わたしの場合、女の子同士の輪からも意識的に遠のくようにしていることもあって(余計なことを喋りたくないし、そもそも会社のほとんどの女と話が合わない・・)、良くも悪くも容姿が話題になることがまったくありません。というか、会社では仕事以外のことで会話しないし、会社以外で人と接することもほとんどないので、結局見た目がどうこうなんてことはネタにして頂くチャンスもありません。
 これは「普通に生きている」という意味では幸せなことなのですけれど、ちょっと寂しい一面もあります。単にわたしが目立ちたがり屋だから、というだけではなく、またトランスであるなしを除いても、ちょっとくらいは容姿やら何やらといった下らないことを話題にする場面があった方が良い気がします。一人の平凡な女としてね・・・。
 というか、言ってくれる人が欲し〜い☆(笑)
 午後八時くらい。剃毛。
 割と無造作に、農作業みたいな感じで剃られました(笑)。

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