今日、公園ライクなスペースでお弁当を食べていたところ、カラスが寄ってきました。
AH-K3001VのCMOS11万画素という素晴らしい性能のお陰で今一つ鮮明ではないのですが、手を伸ばせば触れそうな距離です。これでも携帯に驚いて遠ざかったくらいなのです。明らかに食べ物狙いです。まぁ、ナンパ目的ということもないでしょうし、当たり前ですが。
おそらく以前に誰かからエサを与えられて学習したのでしょうが、その非カラス的な振る舞いはちょっと恐ろしいです。カラスにハトの脳を移植したような無気味さがありました。
カラスと言えば、大分前に『カラスはどれほど賢いか―都市鳥の適応戦略』を読みました。一時期話題になっていた本です。カラス公害を防ぐための人間との知恵比べ、ネコとホームレスとの三つ巴など、なかなか読ませました。
調査のために罠で捕獲しようとした時のエピソードが興味深いです。一度捕まったカラスが何度も檻に入っているので「意外とカラスもアホなのか」と思ったら、捕まってもすぐにまた放してもらえるのを学習し、仕掛け用のエサ目的で意図的に入っていたのです。
一方でカラスにはとてもかなわない小鳥たちの戦略も見事です。ツバメが軒下などに巣を作るのをよく目にしますが、あれは敢えて人間の近くで生活することにより、大きな鳥などから身を守っているのだそうです。アウトロー的に人間と正面対峙してしまっているカラスより、ある意味賢明とも言えます。
でも個人的趣味としては、そんな姑息な知恵を使う小役人みたいなヤツらにはグッときません。やっぱりカラスです。不敵で憎たらしいクレバーさがアオレンジャー的でカッコイイのです。鳥にも侠気見せて欲しいです。
ところが今朝のカラスは、そんなクールなイメージをぶち壊しにしてくれました。カラス業界も、石原君の攻勢にあって生き残りが厳しくなっているのでしょうが。せちがらい世の中です。
ちなみに、以前にも一度ネタにしたのですが、「カラス」で検索をかけるとかなりの確率で「ミル・マスカラス」がヒットします。今はやたらに『白いカラス』がひっかかりますが……。
『カラスはどれほど賢いか』中公文庫 ¥780