政策から参院選候補者を検索 阪大政策CPプロジェクト

共同通信より。
 あなたが望む政策と一致する候補者をお探しします―。十一日投開票の参院選に向け、質問に答えるだけで候補者を選ぶことができるホームページを大阪大フロンティア研究機構(大阪府吹田市)が開設している。
(中略)
 有権者が自衛隊の海外派遣や年金の財源などの質問に関する複数の政策の中から一つを選択すると、自分の選んだ政策に近い選挙区と比例代表の候補者が表示される。
 質問に一つしか答えなくても検索はでき、完全に一致する候補者だけを探すことも可能。
 心理テストのノリで候補者が選べます。
 >政策CPプロジェクト 参院選2004プログラム

 面白い試みです。政策で候補者を選ぶ、という観点からすれば、どんどんやったら良いでしょう。ただし、エントリされているのはアンケートに回答した候補者であり、選択式の問いである以上誘導的性質も否めないことに注意して下さい。
 こういうシステムが究められた状況を考えると、面白いことが見えてきます。
 果ては候補者が誰で名前が何でも関係なくなるのです。「政策で何を選択するか」というパラメータ群に個人が還元されてしまうわけです。
 ある意味究極の「間接民主性」とも言えますが、「民意」の反映とも良き政治とも相反するものになるのは間違いないでしょう。論理的時間が抹消されているからです。
 物理的意味でも時間は流れ、状況は変化するわけですから、「マニフェストに忠実な候補者」が必ずしも「民意に忠実」な「良き政治家」とは限りません。加えて、語の真の意味での政治とは、欺きの次元を含めたダイナミズムを内に含んでいるものです。
 「こう言っているけど、本当はこうじゃないのか」、さらに「こう思われるだろうから先回りしてこう言っておこう」という「読み合い」の次元、他者の心理、己を読む他者の心理という論理的なタイムラグがあってこそ、政治は力動として成り立ちます。つまり、「自分の知らない自分の意見」を反映しうるのです。「政治家」たちの文言の如何や、街頭アンケート的「民意」に反して、政治のレベルが国民性を反映してしまう所以です。
 そう考えると、「マニフェスト達成率」などもあまり当てにならないことがわかります。
 もちろん、達成していないのが偉いわけではありませんが。
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『メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会』ノーム・チョムスキー

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