リスニング編に続いてリーディング編です。文法、ボキャブに関するものも入れておきます。ここから読まれている方は、最初に総合編に目を通して下さい。
とにかく時間が足りないリーディングセクションで速読力が重要なのはもちろんですが、速読のためにはボキャブが強力でないとどうしようもありません。ボキャブと語法は正攻法で学び、あとは好きなものをひたすら多読するのが良いのではないでしょうか。
個人的には文法問題が苦手で、いつもPART7から済ます、という変則受験者でした。PART6、「別にコレで通じるんじゃなーい?」って気がしちゃうんですよねぇ。言われてみると、3単現のsが抜けてたり、実にバカバカしいオチばかりなのですが。
『TOEIC文法急所総攻撃』 長本吉斉 明日香出版社 ☆☆☆
『TOEIC文法鉄則大攻略』 長本吉斉 明日香出版社 ☆☆☆
総合編でとりあげた長本さんの本です。「文法なら受験でやったよ」という人でも、意外と忘れているものですから、基本に戻って一通りはチェックした方が良いでしょう。狭い意味での文法というより、語法が要所です。個人的に一番苦手なのがPART6だったので、何周かやりこみました。PART5と6は「悩んだら負け」というクヨクヨ人格には辛い世界なので、「やるだけのことをやったんだ」と気持ち的に備え、一目でわからなかったら適当にマークして次に行きましょう。世知辛い世の中です。
『TOEIC TESTリーディングスピードマスター』 成重寿 Jリサーチ出版 ☆
PART7対策というのをまったくしたことがなかったので、安くて平積みになっていたこの本を手に取ってみました。TOEIC700点以下、読解が苦手、という方には有効かもしれませんが、いくらなんでも易しすぎます。時間設定も甘過ぎです。現実のTOEICはもっとはるかに追い立てられるものです。ただ、最後の「頻出ビジネス語彙」とp71の「ビジネス語彙クイズ」はよくまとまっています。この数ページだけで300円だったら買いです。
『900点突破TOEICテストボキャブラリー完全制覇』 ジャパンタイムズ ☆☆
タフな本です。今でも使っています。ここまでやらないでもかなりのスコアまで行けるのは間違いないですから、TOEIC初心者は避けた方が良いでしょう。各セクションにある例題は、絶対TOEICには出ないレベルですが、ボキャブの道は果てしないですから、難しいにこしたことはないです。一緒に頑張りましょう。
『フレーズで覚えるTOEIC TEST必修単語1600』 晴山陽一 明日香出版社 ☆☆
最初にやったTOEIC向け単語集。「フレーズで覚える」という発想は良いですし、実際覚えられるのですが、付属CDの発声がびっくりするくらい棒読みです。しかも日本語の漢字を間違えて読んでいる箇所があったように思います。語彙のセレクション自体は悪くないです。ちょっと英語忘れかけで、これからTOEIC受けるぞ、って方にはちょうど良いのではないでしょうか。
どうでもいいですが、この著者の方は、名前はパーッとしているのに、著者近影が異様にマジメそうで、密かにウケてしまいました。
『英検合格のための準1級必須英単・熟語2100』 旺文社☆
その名の通り、準1向けです。でもボロボロになるまでやり込みました。TOEICを意識する前から暇つぶし用に持ち歩いてたので、なんとなく流れで続けてしまいました。TOEICでも800点以上を狙うなら、これくらいやってもバチは当たらない気はします。ですが、当然遠回りになるのでお勧めはしません。個人的に、訳語の古さなどにシビれてました。好きです、こういうの。
大学受験向け単語集・文法書☆☆☆
大学受験の時はそれなりに頑張ったけれど英語から離れて久しい、という方は、まずは自分の使った参考書や単語集をやり直してみる、というのがかなり有効だと思います。なにかと風当たりの強い受験英語ですが、受験英語もできないのにビジネス英語などちゃんちゃらおかしいのです。
受験英語は役に立ちます。ボキャブは限定されていますが、逆に言えば、どれ一つとっても無駄になるものはありません。みんなバカにする文法ですが、血肉化した文法力がなければ、いつまで経っても意味から入るおおざっぱな読み方しかできませんし、何より書けないし話せません。しかも受験英語でとりあげられる語法知識は、ツボを抑えたものばかりです。また、余り注目されませんが、リスニングでも構文を取る能力というのが非常に強く働いています。単語がポツポツ聞き取れても、構造が把握できなければ瞬間的な理解には至らないのです。足りないのは「スピード」。でも基礎がないのに速くしようとしても雑になるだけですから、地道にやりましょう。
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