日経メディカルより。
糖尿病性足潰瘍にウジを這わせ、壊疽を清浄化する”無菌ウジ療法”が国内で初めて行われた。麻酔を使わず、副作用も見られないため、褥瘡や熱傷の治療への応用も期待できそうだ。 施術されたのは岡山大学心臓血管外科助手の三井秀也氏。患者さんは閉塞性動脈硬化症による左足壊疽で来院された65歳女性で、血管造影により血行再建不適とされ、骨髄単核細胞注入でも改善せず、抹消血幹細胞を2回注入したがその後増悪、通常なら切断しかない状態だったとのことです。
岡山大病院ではこの症例を含め閉塞性動脈硬化症患者5例に対し無菌ウジ療法(Maggot Debridement Therapy; MDT)を実施しており、いずれも良好な結果が得られているそうです。
MDTは、1930年代には実に100以上の論文が報告されていた、欧州をはじめとして世界各国で行われている伝統ある治療法だった。しかし外科手術の発達やペニシリンを代表とする抗生物質の登場により、この治療法は急激に廃れていった。
それが、1990年代になって、抗生物質抵抗性の感染性潰瘍が見られるようになり、MDTは再び脚光を浴びることになった。 ウジを這わせるなどというと気味が悪いようですが、苦しんでいる患者さんには朗報です。色々と障害もあったでしょうが、温故知新なスピリットを果敢に実現したドクターに喝采を送りたいです。
ちょっとイイお話でした。
過去記事:「良い病院選びと治療成績公開」
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