日経ヘルスより。
味の素は9月14日、アミノ酸の一種であるグリシンが成人の睡眠パターンの調節に関与している可能性を明らかにしたと発表した。併せて、加齢やストレスなどによって睡眠調節に障害が現れた場合、就寝前にグリシンを摂取することで眠りの質が改善することを、成人に対する実験で確かめた。(…)睡眠時の呼吸状態に問題がある30歳代から50歳代の男性14人を対象に、グリシン3gを就寝前に摂取してもらい睡眠時の脳波を調べたところ(…)消灯後、徐波睡眠が現れるまでの時間は、プラセボ摂取時には平均103分だったのに対し、グリシン摂取時には52分とほぼ半分で到達し、総睡眠時間に占める徐波睡眠時間も、プラセボ摂取時の約10%に対してグリシン摂取時は約20%と2倍に増加した。 味の素プレスリリースによると「グリシンは松果体に蓄積され、睡眠の神経性調節に関与する可能性がある」とのこと。
睡眠、松果体とくると「睡眠リズム障害とメラトニン」で話題にしたメラトニンを連想しますが、メラトニンはトリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。グリシンときましたか。
グリシンは、天然に存在する最も簡単なアミノ酸で、他のアミノ酸の合成を助けたり、赤血球を構成しているヘモグロビンや肝臓のチトクロームやグルタチオンといった体の大切な酵素などを構成したりします。保湿、酸化防止、制菌、キレート作用(ミネラルなどを吸収し易くする作用)、胃酸過多症の胃液の分泌を正常にするなどの働きがあると言われています。体内で合成できるため、必須アミノ酸には入っていません(合成できるということは、より大切ということですが)。
市販されているアミノ酸飲料などにも含まれています。1本あたりの量の多いものは、アサヒ飲料のアミノダイエット(50mg)、カルピスのアミノカルピス(145mg、ただし165kcalもあるのでダイエット的には注意)などがあります。
トレーニング効果補助、美容、ダイエットなどのためのアミノ酸系サプリメントにも使われています。有名所ではMUSASHI K’unは5g/100g(スプーン1さじ3.6gあたり180mg)含有しています。
もっとそのまんま、こんなものもありました。
1回2粒あたりグリシン1gが含まれています。グリシンだけ考えるなら一番コストパフォーマンスが良いですね。
そういえばアサヒのアミノダイエットシリーズ、気に入って愛飲していたのですが、最近はあまり見かけません。アミノ酸入りではないにがりシリーズに取って代わられてしまっています。楽天で探してみたら、2ケース以上送料無料でありました。