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ケロコートとダーマコート | eternal transition::ジェンダー/セクシュアリティ
Categories: SRS記録

ケロコートとダーマコート

 SRSから半年余り。体調もダイレーションも順調なのですが、皮膚を取った鼠径部の傷跡がなかなか薄くなりません。
 結構派手な傷なので完全に消えることはまずないのですが、色も赤黒いままで、一部が少し盛り上がった状態(肥厚性瘢痕)になってしまっています。「スカージェル購入」「傷跡を消すクリーム」でも触れたように、ダメモトでスカージェルを使っていたのですが、本当に気休め程度です。
 仕方なくちょっと真面目に調べてみると、スカージェルよりはマシそうな方法がいくつか見つかりました。web上でわかりやすいものとしてはケロイド治療体験談などがオススメです。
 とりあえず一定のエヴィデンスの取れているものとしては、
1 傷口へのステロイド注射
2 シリコンシート(シリコンプレート)
3 シリコンジェル
4 リザベン(内服薬)
 などがあるようで、比較的効果が大きいのはステロイド注射、とのこと(といっても劇的に改善するようなものではない)。
 ただ注射と内服薬についてはお医者さんに行かないといけないので(ステロイド注射はかなり痛いらしい)、とりあえず手っ取りはやいジェルとシートを試してみました。
 シリコンシートはクリニセルというのが有名ですが、これは割りと大きな傷跡にベタッと貼るもので、切って大きさを調整することもできません。
 クリニセルの姉妹品で小さな傷や細い傷口に使いやすいトリポロンというのがあるので、購入してみました。

 ジェルではケロコートが有名です。「トリポロンとケロコートを併用したらニキビ跡が見る間に良くなった!」という怪しげな口コミもあったので、ものは試しでケロコートも探してみました。
 ところが検索すると見つかるのはダーマコートという商品ばかりです。
 ダーマコートはケロコートにコエンザイムQ10をプラスしたもので、それだけ聞くと改良版のようなのですが、分量が増えているのに値段が半額近かったりと、少し怪しげです。
 まぁこの手のジェルなどどのみち怪しげなので、とりあえずダーマコートを注文(アマゾンでも販売されています)。
 で、買って使い始めて数日経ったところで「ダーマコートには圧迫する効果が謳われていないのでケロコートの方が良いのでは?」という記述を発見。どのみち消耗品だし、長期戦は覚悟の上なので、ケロコートの方も買ってしまいました。

 というわけで、当初ダーマコート+トリポロン、一週間目からケロコート+トリポロン、という体制でダメモト治療しています。スカージェルも一応継続しています。
 まだ三週間程度なのでなんとも言えませんが、感触としてはシリコンジェルはなかなか良いです。少なくともスカージェルよりずっと良いです。見てわかるような劇的改善はありませんが、本当に「シリコン!」という感じに張り付いてくれるので「手を尽くしている」気分にはなれます(笑)。ニキビ跡程度だったら本当にすぐ良くなるのかもしれません。
 トリポロンの方はちょっと微妙です。
 医療的にはこっちの方がエヴィデンスが取れているらしいのですが、結構すぐ剥がれてきて、汚れてダメになるのも早いんですよね。
 胸や背中といった面にベタリと貼る分には良いと思うのですが、細い傷口で動く場所だと少しやっかいです。傷口に合わせて細く切りすぎると本当にすぐ剥がれてしまうので、ちょっと贅沢めに使った方が良いです。
 わたしの場合鼠径部なので、ストッキングなどを履いてしまえば固定できるのですが、脱いだ時が危ないです。下着を脱ぐ場所と言えばお手洗い。そこで剥がれて落としてしまうと・・・最悪です(笑)。
 最初は寝ている間だけ喉の傷にも使ってみようとしたのですが、正直使い物になりません。鼠径部についてはせっかくなのでケロコートやダーマーコートと併用していくつもりです。
 ちなみにケロコートとダーマコートの違いですが、感触としてはほとんど変わりありません。ケロコートの方が強力なのかと思っていたのですが、むしろダーマコートの方が粘っこいくらいな気がします。とりあえずケロコートを使い切るまでは継続、その後ダーマコートに戻ってみようと思っています。
 こうなってくるとステロイド注射もやるだけやってみたくなり、つい先日形成外科を受診してみました。
 医師によると「異常な状態ではなく、手術後半年としては普通、赤みは徐々に取れて白くなってくる」とのこと。ステロイド注射を期待していたのですが、「傷口が大きいので全体に打つわけにもいかないし、効果は薄いのではないのか」との判断で、シリコンシートの方を勧められてしまいました。
 「もうやっているんですけれど」と言うと処方はされませんでしたが、後で考えれば病院でお願いすれば保険適応になったかもしれませんね。次回はお願いしてみます。
 他に赤みを改善するものとして、予想通りリザベンを処方されました。

 一日三回で一ヶ月分出して頂けましたが、一ヶ月ではダメだろう、とのこと。
 膀胱炎になる場合があるらしいので「もし赤い尿が出たら服用を中止してください」と言われました。
 他の禁忌として妊娠中はダメなのですが「妊娠した場合は・・・、あ、しませんね」とちょっと笑い話(SRSによる傷であることは説明済み)。
 余談ですが、こういう致し方のない場面でカムすると、急に看護婦さんとかが優しくなったりするのでちょっとおかしいです。
 リゼベンの効果はそれこそ一日しか使っていないので何もわかりません。
 まぁ、手の届く範囲でほぼベスト体制にはなったので、辛抱強く続けてみます。これがベスト体制というのがなんとも寂しいですが・・。
 気になる医療費ですが、診察料は初診で4,000円ちょっと。この中には特定療養費が2,500円くらい含まれていますから、一般の形成外科を受診すれば2,000円以下で済むかもしれません(ベッド数200床以上の病院を紹介状なしで受診する場合、初診のみ特定療養費の負担を求められる場合がある)。また、リザベンは1ヶ月分で2,000円ちょっとでした。
 安いです。安すぎます。
 こと医療費となると感覚が麻痺しているのか、10万くらいお金じゃないような気がしています(笑)。
 ちなみに、レーザー等で魔法のように傷跡を消す、ということは不可能です。
 「レーザーで傷を消す!」などと言っているのはインチキだと思って差し支えないと思います。
 手術跡をジグザグに切りなおして目立たなくする、という方法があるようですが、これはこれでもう一度切ることになるわけですし、傷跡ゼロになるわけではありません。事故などで傷跡の状態が悪い場合には有効かもしれませんが、普通にキレイに切れている後に適用しても、相対的に良くなるものではないでしょう。
 またケロイド等では、手術療法として別の部位から皮膚を移植する、という方法があるようですが、皮膚を取った跡の傷に移植するのでは本末転等でしょう。
 いずれも手術跡等ではなく、大きな火傷跡や悪性のケロイドに適用するものだと思います。
ケロコート
ダーマコート
トリポロン

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