SRS第一段階14日後 本テクストのカテゴリ「SRS記録」 については、「SRS記録について」を御一読ください。 SRSは、手術それ自体としてはそれほど大変なものではないと思います。
もちろん良い形成外科医によるオペで、不測の事態に陥らなければ、ということですが、ともあれ二週間程度の入院で可能な治療です。
SRSで一番面倒なのは、以下の二点なのではないかと思います。
1 座れない
皮膚移植後、およそ三日の床上安静期間を経てオープンすれば、それ以降行動を妨げるものはありません。体力が低下しており、また平衡感覚が多少衰えているため、最初はふらふらするかもしれませんが、とりあえず立てますし、短い距離なら普通に歩けます。
問題は座れないことです。
お尻の片側だけをクッションに預けて座ることはできるのですが、少なくとも退院の時点では、とても普通の椅子に腰掛けることができません。もろに「患部」に体重がかかりますからね。
腫れが引いていっても、なかなか違和感は消えないようで、自然に座れるのは「退院から二ヶ月」と聞いています。
基本が立つか寝るかの二者択一なので、一見すると普通に歩けているようで、なかなか不便です。
どこに行くにもドーナツクッション必須です。
しかも座れない(正確には普通の座り方で落ち着いていられない)から横になっていると、昼間からやたら寝てしまい、夜寝られなくなります(笑)。
2 ダイレーションに拘束される
少なくとも半年間は、膣を維持するためのダイレーションを続けなければなりません。
最初の頃は準備や片付けも含めると一回に一時間以上かかります。これを一日三回、一定時間毎に行わなければなりません。
「退院後一ヶ月くらいすれば平日は一日二回、土日はしっかり一日三回する」ことも可能と聞いていますが(そうでないとわたしも職場復帰できないので)、最初の一ヶ月は自宅でできるものを除くと普通に働ける状態ではないでしょう。
また事実上自宅以外ではできない作業のため、家を離れられる時間がかなり制限されます。ダイレーションとダイレーションの間に7時間あったとしても、片道3時間半で行けるところが行動半径の限界というわけです。
「座れない」「ダイレーションに拘束される」、どちらも純粋にそれ自体を取り上げると大したことないようですが、社会生活上は重大な問題になります。これからSRSに臨まれる方は、治療自体がつつがなく完遂されたとしても、なお以上のような壁が立ちはだかっていることを覚悟しておいた方が良いでしょう。
追記:オープンから14日ほど経過した時点で、座る感触については大分改善されました。「座れない」ということはありませんし、柔らかい座席ならそれほど苦痛にはなりません。それでも原則としてドーナツクッションは使っています。
ダイレーションによる拘束時間は予想通りですが、わたしの場合比較的順調で、割と早い段階で一日二回のダイレーションに移行できそうです。
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