外傷などで折れてしまった歯はどうしようもない、とお考えではないでしょうか。
実はそうでもないのです。
顔面パンチをモロに食らって前歯がポッキリ、しかも相手の拳に折れた歯が刺さっているなどというマンガみたいなシチュエーションになってしまったら、とりあえずその場は謝って、ナックルから前歯を抜かさせてもらいましょう。
そして一刻も早くお近くの歯科医院に駆け込んで下さい。処置が早ければ、かなりの確率でくっつきます。
この時、歯根部(歯の根元の方)にはなるべく触れないようにして、歯冠部(歯の先の方)を持って下さい。雑菌が歯の中に入ってしまうのを少しでも防ぐためです。
運ぶ時は、専用の保存液に入れておくのが一番良いのですが、そんなものを持ち歩いている人はまずいないので、牛乳に入れて下さい。浸透圧の関係で、歯根膜(歯の下の方の表面を覆っている、顎の骨との境の部分)の受けるダメージを最小限にとどめることができます。水よりも牛乳の方がベターです。
牛乳も手に入らない場合、口の中に入れたまま歯科医院に急ぐのも良いです。ただしうっかり飲み込んでしまうと最悪なので注意して下さい。
できればスポーツ歯科を扱っている医院がお勧めですが、普通の歯科医師でもヤブでなければ処置できます。さすがに抜髄(神経を抜くこと)は避けられない場合が多いのですが、急げば形だけは元通りなると思って良いでしょう。
ちなみに歯が折れることを「歯牙破折」、抜けることを「歯牙脱臼」、取れてしまった歯を元に戻すことを「歯牙再植」と言います。歯科用語は無駄に漢字が多くて時々笑えます。
どうでもいいことですが、顔面を素手(特に横拳)で打つと、歯が刺さらないまでも切れてしまうことがよくあります。これで相手が肝炎キャリアだったりしたら最悪です。傷害罪で捕まった上、民事でも賠償金、しかも肝炎では浮かばれません。ケンカで勝っても人生的には完全敗北です。2、3発殴られて慰謝料でも取った方が賢明です。
大人になりましょう。
注意:ウザいので武道格闘技ケンカ系のコメント禁止
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