ネタがないので、例によってぼさっとAmazonの売れ筋ランキングを眺めてみたところ、「ホーム&キッチン」で一番売れているのがZwilling鼻毛クリッパーでした。
たとえばひげの剃り残しなら、多少みっともないにせよ、状況次第では女性の母性愛をくすぐるアイテムになりうる。それに比べて、鼻孔から1本のぞいた鼻毛には、そんな寛容さを許さない絶対的な存在感がある。鼻毛が出てる方もかっこう悪い思いをするが、見ちゃったほうはもっと気まずかったりするのだから。そんな場を作らないように我々ができることはただひとつ、事前のこまめなお手入れだけだ。
このアオリ文、似たような「もっともらしい文章」を捏造しなければならない身分として、書いている人の苦渋が伝わってくるようです。それはともかく、確かに鼻毛のパワーというのは凄まじいものがあります。
どんなにお洒落して綺麗にメイクしていても、鼻毛一本で全部パーです。気付いてしまった人は、もう鼻毛以外何も目に入りません。
恐るべし、鼻毛パワー。
昔、知人が「鼻毛展」という鼻毛を集めたエキシビジョンを自分の部屋でやっていたことがあるのですが、目の付けどころだけは正しかった気がします。
逆に言うと、どんな硬直した議論も脱臼させてしまうという、実にディコンストラクティヴな効果が鼻毛にはあります。
ブッシュさんなんかも、下手な言い訳をならべるより鼻毛一本伸ばして記者会見に臨む方が、何もかもウヤムヤにできる気がします。
仕事でミスってボスに呼び出された時など、真面目に注意する気も失わせること請け合いです。
そういえば、一時「業界」を風靡した某有名トランスさんが「(大気汚染で有名な某市に住んでいるから)鼻毛一つ処理するのもすごい気を使ってるんだよ!」と熱く語っておられましたが、それはちょっと違う気がします。
命が惜しいので、名前は出せません。