eternal transition::ジェンダー/セクシュアリティ
http://eternal.relove.org/tr/
トランスジェンダー、トランスセクシュアルというよりはむしろ永遠のトランジット
ja
2005-03-19T20:47:05+09:00
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女装しかないのか
http://eternal.relove.org/tr/archives/001041.html
トランスが絶対的な矛盾の元にあることはわかりましたが、一方で存在論的性の次元とは「名」=容器にすぎず、具体的な「女らしさ」=中身についてはかなりの程度で接近可能です。ここで言う「女らしさ」とは極めて広い意味であり、社会的に女として認識されることを含みますから、相当な範囲のトランスの願望は実現可能だということなになるでしょう。 それならば別に問題ないのではないか、と問う向きもあるでしょう。「一通りの願望が実現できるならそれで良いし、そもそも『性自認』という形で初めから社会的ジェンダーこそが問題であることは明言しているではないか。存在論的性などということは考えてもいない」と。ところが、願望が実現されたとしても、トランスの性を巡る葛藤は解消されないのです。医療技術的な限界のことではありません。ここに、社会的水準だけを基準にトランスを考える限界があります。...
真夜中のトランス ー生き方の彼岸
石倉由
2005-03-19T20:47:05+09:00
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『ヘルタースケルター』岡崎京子
http://eternal.relove.org/tr/archives/001028.html
『ヘルタースケルター』 岡崎京子 Feelコミックス 言わずと知れた岡崎京子の、言わずと知れた「整形美女」の物語。 こういうものをトランスセクシュアリティの話題の中で取り上げてしまう危険性についは重々承知しているつもりですが、それを覚悟の上で、やはり言及する価値はあると思います。...
書籍
石倉由
2005-03-13T12:26:07+09:00
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「多様性」の何が問題なのか
http://eternal.relove.org/tr/archives/001026.html
結果としては多様な性が産出されます。〈生き方としてのトランスジェンダー〉が「多様性」を訴えることはここから来るのでしょうし、もちろん社会運動としての意義はあります。しかし「多様性」を前面に押し出すことによる効果には、危険な一面があります。やや議論が迂回することになりますが、これについて簡単に触れておきましょう。...
真夜中のトランス ー生き方の彼岸
石倉由
2005-03-12T18:15:55+09:00
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存在論的性、失敗
http://eternal.relove.org/tr/archives/001016.html
言うまでもなく、実際のトランス現象では正確には「女であること」そのものとは言えない「女らしさ」の断片をもって「女であること」を仮に実現しようとしています。心理・社会面だけ考えるなら、容器ではなく中身だけでも十分です。しかし、この現象を煮詰めていけば、どうしても原理としての存在論的性とこれを巡るトランスの矛盾があぶり出されてきます。...
真夜中のトランス ー生き方の彼岸
石倉由
2005-03-05T13:43:07+09:00
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わたしが男だったら
http://eternal.relove.org/tr/archives/001009.html
大切なお友達が弱っていて、ハグしてあげる時などに、のど元まで出かける不思議な台詞がある。 「あたしが男だったら良かったのに」。 もちろん、男だろうが女だろうが、親しみのハグとしても性的な意味でも「抱く」のは自由なわけだけれど、そんな理屈では語りきれないものがある。 ある意味、わたしは初めから「女」だ。気まぐれで女として生きているわけではない。わたしがなぜ「女」なのかは、ネイティヴの女がなぜ自分が女に生まれたのかなど知らないように、わたしにもわからない。 ただそれでも、一面の真理として、わたしは「男だった」。 反実仮想と過去形が響き合い、過去とは仮定であり、今ここにないものはかつてあったものであることを、遠く思い出す。 「あたしが男だったら良かったのに」。 いずれにせよ、それは失われたのだ。はるか過去に、産まれてくるずっと前に。...
トランス雑感
石倉由
2005-02-27T14:14:11+09:00
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「女であること」
http://eternal.relove.org/tr/archives/001008.html
前々回のエントリで「女であること」と「女らしさ」を区別しました。「女らしさ」を百万集めても「女であること」には至らないのは前述の通りです。そして「女らしさ」という、すべからく「男性的」である主体の目から見た対象を、〈女〉という形で整理しました。 MtFトランスにとって〈女〉は重要な問題ですが、同時にただ「女らしく」することが目的ではないのは言わずもがなです。もしも焦点にあるのが単なる「女らしさ」なら、「男らしくない男」「女らしい男」などいくらでもいるからです。別段性自認を主張しなくても、「男だけれど、男っぽいのは嫌いで、女らしい生き方をします」という選択肢はあり得ます。ジェンダーロール規定の厳格さから実行が難しい場合もあるでしょうし、そのような社会的条件が一種の防衛的適応としてのトランスを生産している可能性は否定できませんが、すべてのトランスをここに還元することは到底不可能です。 ですから、トランスの問題意識を煮詰めていけば、最後には「女らしさ」の向こうにある「女であること」が析出されてくるはずです。MtFの中には「女」を意識するあまり女らしくなり過ぎている人もいますが、「あまり女らしくないMtF」という存在も十分あり得るのです。ネイティヴの女性が必ずしも典型的な「女」ではないように、MtFにも様々な形があります。その多様性の中で共通して目指されるものを考えるなら、「女らしさ」ではなく「女であること」です。 それでは、保留にしておいたこの「女であること」とは何なのでしょうか。...
真夜中のトランス ー生き方の彼岸
石倉由
2005-02-27T01:01:13+09:00
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ブスとトランスセクシュアリティ
http://eternal.relove.org/tr/archives/001000.html
ブスという言葉があります。 この言葉には、単に「容姿がそれほど優れない」というだけでなく、全人格を否定するような響きがあります。大袈裟に言うと「人間失格」です。ブスとは男から〈女〉として認められていない女ということですが、それは「モテない男」の対称とは異なります。ブスという語は単にモテないとか美しくないことを示すのではなく、人としての価値を奪うものなのです。 もちろん、この人たちも女です。染色体を調べればすぐわかりますし、戸籍を確認しても良いでしょう。ですが、ここで問題の核になっている〈女〉が生物学的性と無関係なのは明白です。 ブスは、〈男/女文化〉から外れ、〈それ以外〉のどん底まで落とされた女なのです。対象としての認められていない存在です。そして大切なことは、ブスでも人間である以上、一個の主体としては存在しているはずだ、ということです。いくらなんでも、文字通りの意味で「ブスは人間ではない」と思う人はいません。しかし、「十分に人間である」ことは言語経済へと疎外され、去勢された主体となることです。そして〈女〉ということでなら、〈男/女文化〉の中で対象として流通可能になることが主体の条件です。ブスは主体であって主体ではない、宙ぶらりんの存在であり、〈女以前の女〉が剥き出して現れた形なのです。...
〈女〉を巡って
石倉由
2005-02-20T14:34:33+09:00
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「女になる」
http://eternal.relove.org/tr/archives/000988.html
前回触れた〈男/女文化〉と〈それ以外〉という構造を導入した上で、「女になる」ということについて考えみます。MtFとは「男から女になる」ものだからです。TSカルチャーには「本来の状態である女に戻るだけ」という解釈もありますし、一方女装カルチャーでは「週末だけは女の子になる」などという妙な表現が使われることもありますが、とりあえずは「女になる」ということで概括してみましょう。...
〈女〉を巡って
石倉由
2005-02-12T09:02:23+09:00
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〈男/女文化〉と〈それ以外〉
http://eternal.relove.org/tr/archives/000980.html
男の欲望の働く回路、すなわち主体としての男が対象としての女を見る回路を〈男/女文化〉、その外部にあるものを〈それ以外〉と仮に名付け、一度整理してみましょう。...
〈女〉を巡って
石倉由
2005-02-06T10:59:17+09:00
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トラニーチェイサーの謎 2/2
http://eternal.relove.org/tr/archives/000970.html
トラニーチェイサーの中には「女嫌い」を公言される方がいらっしゃいます。ネイティヴの女性を受け付けず、トランスだけを対象している場合です。ただしゲイという意味ではなく、あくまでも女、ただしネイティヴではないトランスを好んでいるのです。 トラニーチェイサーがトランスに向かって「女嫌い」と言うときは、「ネイティヴではなくトランスなあなたが良いのだ」とポジティヴな意味を含んでいます。しかし、トランスから見るとなかなか複雑な一面があります。...
トランス雑感
石倉由
2005-01-29T10:25:10+09:00
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トラニーチェイサーの謎 1/2
http://eternal.relove.org/tr/archives/000959.html
トラニーチェイサーについて少し考えてみます。 「トランス好き」の男性のことで、業種によっては「ニューハーフ好き」「女装娘好き」などと言われている人々です。以前はMtF独自の現象なのかと思っていたのですが、「FtM業界におけるトラニーチェイサーとは」で呼びかけてみたところ、似たようなポジションの人々というのがFtMにとっても存在するようです(もちろん、対称形にはできていないでしょうが)。ここでは、わたしの個人的な知識の問題から、MtFにとってのトラニーチェイサーに話を限定しておきます。...
トランス雑感
石倉由
2005-01-21T21:35:22+09:00
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二人の女は女のない場所で出会う
http://eternal.relove.org/tr/archives/000954.html
「『女らしさ』と『女であること』を巡って」で触れたように、MtFトランスセクシュアルが求めているはずのものは、「女らしさ」ではなく「女であること」のはずです。もしもジェンダー・ロールという意味での「女らしさ」であれば、「女らしい男」という選択肢もあったはずで、それを否定しなお「女」を主張する以上、ジェンダー・ロールという社会的構築物(ほとんど風俗的構築物とすら言える!)をはぎ取った純然たる「女であること」「女そのもの」という仮構が、少なくとも理論上は想定されていなければおかしいことになる、ということです。 おそらくこの過程で措定されるものこそ、いわゆるジェンダー・アイデンティティなるものなのですが、一方であらゆる「女らしさ」「社会的に定義された女」を捨象して析出される透明な「女」とは何か、という疑問がかえってくることは前にも触れました。 トランスセクシュアルの場合は、それを身体という形でかろうじてひっかけようとするのですが、しかし言うまでもなく、トランスセクシュアルの求める(修正して性自認に近づけたい)「生物学的性」とは、第二次性徴に代表される社会的な記号にすぎず、文字通り性感化された部位にジェンダー・アイデンティティなる透明な欲望がひっかけられている、としか言えないものです。...
トランスセクシュアリティとフェミニズム
石倉由
2005-01-16T14:15:08+09:00
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自助グループについて
http://eternal.relove.org/tr/archives/000947.html
いわゆる自助グループについて、メモしておきます。...
トランスセクシュアル・ポリティクス
石倉由
2005-01-11T22:49:20+09:00
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結婚したと思ったら
http://eternal.relove.org/tr/archives/000940.html
大分以前に十年近く運営している別サイトを通じて知り合い、最近親しくして頂いているお友達がいます。 出会いのきっかけになったサイトは、男の子生活時代からのもので、当初の彼女の認識は「男性」でした。 長いこと交流が絶えていた時、久しぶりにわたしのサイトを見てくれたところ、名字が「石倉」に変わっていて、トップの背景が「女の子」をモデルにした写真になっていました。「石倉」という姓は筆名なのです。 それを見た彼女は最初「結婚でもしたのかな」と考え、件の写真は奥さんか彼女だと思ったとのこと。当たらずとも遠からず(笑)。 そして再会。 「姓が変わったと思ったら、性が変わってた」。 お後がよろしいようで。うひー。...
出来事
石倉由
2005-01-08T02:48:47+09:00
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総本山への安いバス
http://eternal.relove.org/tr/archives/000934.html
小ネタ ニュース
石倉由
2005-01-05T01:21:52+09:00